結論
子どもの顔は3歳前後からすでに「個人を識別できるレベル」に成長しています。無修正でSNSに投稿することは、犯罪利用・個人特定・将来のデジタルタトゥーにつながる重大なリスクを伴います。写真を公開するなら「顔を隠す」「限定公開にする」などの工夫が不可欠です。
何歳から顔で個人が特定されるのか?
0〜2歳 赤ちゃんの顔は日々変化が大きいため、個人識別は比較的難しい段階。ただし名前や場所と一緒に投稿すれば、将来的に結びつけられるリスクは十分にあります。 3〜5歳 目・鼻・口・骨格のバランスが安定し始め、認識技術でも判別可能な特徴がそろいます。このあたりから「ネット上での顔出しは危険」と言えるレベルになります。 6歳以上(小学生〜) さらに顔が定着していき、同級生や周囲の人が一目で判別できる状態に。学校名や制服、習い事の写真と一緒に載せれば個人特定は容易です。
子どもの顔写真が持つリスクとは?
犯罪に利用される可能性 誘拐やストーカー被害の足がかりになり得る。 将来の就職や人間関係に悪影響 子どもの頃の写真が「デジタルタトゥー」として残り続ける。 悪用されるリスク AIによる顔の合成、フェイクポルノなどに利用される事例もすでに存在。
安全に投稿するための方法
顔は必ずスタンプ・モザイクで隠す 名前・学校・場所と一緒に載せない 公開範囲は「限定公開」や「友人のみに」設定する 子どもが成長したら「投稿していいか本人に確認」する 写真を載せるなら「後ろ姿」や「手足だけ」にする
日本と世界の傾向
欧米では「シャレンティング(sharenting)」と呼ばれ、親が子どもの写真を過度にSNSに投稿することへの批判が強まっています。フランスでは2020年代に「子どものプライバシーを守る法律」まで制定され、親に罰則が課される可能性も議論されています。
日本ではまだ法規制が弱いですが、近年は学校や自治体が「子どもの写真は慎重に扱ってほしい」と保護者に呼びかけるケースが増えています。
まとめ
子どもの顔を修正なしでネットに載せるのは「3歳以降」から明確にリスクが高まります。親の「可愛いから見せたい」という気持ちは理解できますが、それ以上に「守るべき存在を危険に晒してしまう」ことを忘れてはいけません。
SNSの投稿は一瞬ですが、インターネットに残る情報は一生もの。子どもの安全と未来のために、親こそ最も慎重になる必要があります。
