結論
年齢を重ねるとレバニラが好きになる理由は、加齢による味覚や体の栄養ニーズの変化、苦手意識の薄れ、味覚経験の成熟、飲酒文化や食習慣の影響といった複数の要因が重なって起こる現象と考えられています。
生理的な要因(加齢による味覚・体調の変化)
● 味覚の変化
年齢を重ねると味蕾(みらい)の数が減少し、味に対する感受性が鈍化するといわれています。 特に「苦味」や「鉄っぽさ」「レバー独特の臭み」に敏感だった若い頃と比べ、中高年になるとそれらが気にならなくなる傾向があります。 → 結果的に「レバー=まずい・臭い」という印象が薄れて食べやすくなることがあります。
● 栄養ニーズの変化
加齢に伴い鉄分やビタミンB群の必要性が高まる一方で、食が細くなり「効率よく栄養を摂りたい」と無意識に感じやすくなります。 レバーは鉄分・ビタミンA・葉酸・B12などが豊富な“栄養の塊”であり、身体が求めることで「美味しい」と感じやすくなる可能性もあります。
心理的・経験的な要因
● 子供の頃のトラウマが薄れる
幼少期に「レバー=苦手」という強い印象を持っていた人も、時間の経過でその苦手意識が薄れ、再挑戦した際に「案外いける」と感じることがあります。
● 味の成熟(味覚の“教育”)
大人になるにつれ、様々な料理や調味料を経験し「苦味・渋み・コク」など複雑な味わいを楽しむ感覚が育つとされています。 その結果、レバニラのような濃い味・複雑な旨味を持つ料理を好む傾向が強まります。
文化・食習慣の影響
● 酒のつまみ文化
レバニラ炒めは中華料理店・大衆居酒屋の定番で、ビールや焼酎との相性が抜群です。 飲酒機会が増える大人世代にとって、酒と一緒に食べることで親しみやすくなるケースがあります。
● 食の経験の蓄積
「うまい中華屋のレバニラ」との出会いが、苦手意識を払拭するきっかけになることもあります。 若い頃に「まずいレバー料理」で悪い印象を持った人も、良い料理に出会うことで印象が逆転する場合があります。
レバニラの魅力そのもの
ニラの香味、もやしのシャキシャキ感、レバーのコク、濃い味付けが合わさることで「栄養価が高い上にガツンとうまい」料理になります。 年齢に関わらず、ちゃんとした店で作られたレバニラは高く評価される傾向があります。
まとめ
年を取るとレバニラが好きになるのは、
味覚の鈍化と成熟 栄養ニーズの変化 苦手意識の薄れ 酒や食文化の影響 といった複数の要因が絡み合った自然な現象です。
さらに、「家族の健康志向」や「良い料理との出会い」などもきっかけとなり、レバニラは再評価されやすい料理といえます。
📌 参考文献
中村丁次『食べ物と健康の科学』女子栄養大学出版部 厚生労働省「日本人の食事摂取基準」 味覚の加齢変化に関する研究(日本味と匂学会誌)
【コメント】
ちなみに僕はまだそんなに好きではない。
でも嫌いではなくなった。歳を重ねるにつれて味より栄養が美味いと感じるようになるのはあると思う。
健康意識が年々強くなることは確か。
