【結論】
ネコのお腹にあるタプタプした部分は「プライモーディアルポーチ」と呼ばれており、
● 運動時の伸縮サポート
● 内臓保護
● 脂肪の貯蔵
● 闘争時のダメージ緩和
など複数の説があるものの、現時点で「これが主目的」と断言できる説は存在しないと考えられています。
多くのネコ科動物に見られる“原始的な袋（poach）”であり、現代でも研究の途中にある“謎の機能”とされています。
以下で詳しく整理します。
1. プライモーディアルポーチとは何か？
● ネコが歩くと左右に揺れる、お腹の“ゆるゆるした皮膚のたるみ”。
● 太っている・痩せているとは関係なく、多くの成猫に普通に見られる。
● 英語では primordial pouch（原始的な袋） と呼ばれる。
ネコ科全体（ライオン・トラ・チーターなど）にも存在が確認されており、
「家猫だけの現象ではない」と考えられています。
2. なぜ存在するのか？言われている主な説
研究者や獣医師によって複数の説が挙げられていますが、
生物学的に「絶対にこれ」だと言い切れる証拠はまだ無いとされています。
●説①：運動やジャンプ時の伸縮サポート（最有力説とされることが多い）
ネコは
・ジャンプ
・走る
・ひねる
など急激な動きが多い動物です。
ポーチがあることで、
腹部の皮膚が伸びて可動域が広がり、運動性能を上げる役割があると考えられています。
「チーターが高速で走るとき、腹部が伸縮している」
という観察からこの説が重視されることがあります。
●説②：闘争時の内臓保護
ネコ同士のケンカでは後ろ足のキックが腹部に入りやすい。
ポーチがクッションのように働き、内臓への衝撃を軽減する可能性があるという説があります。
実際、野生では腹部の損傷は命取りになりやすいため、
この“緩衝材”としての働きは理にかなっていると考えられています。
●説③：脂肪の貯蔵庫
ポーチ部分には脂肪がたまりやすく、
飢餓に強い構造という説もあります。
古代のネコ科は常に満腹ではなく、
「捕食できない日がある」生活だったため、
エネルギーを蓄える場所として役立っていたとされています。
●説④：進化の名残（機能の弱い可能性も）
「原始的な袋」という名称どおり、
古代ネコ科に強い役割があったが、現代の家猫では
“形だけ残った名残”
という見方もあります。
3. 太っているかどうかとは関係はある？
● ポーチは痩せた猫にもある（生存本能的な構造）
● 肥満猫はさらに脂肪がついて目立つ
というだけで、ポーチそのものは肥満の指標ではありません。
痩せた野良猫でも、横から見ると「タプッ」としていることがあります。
4. ネコがゆらゆら揺らしている理由は？
歩くたびに左右に揺れるのは、
皮膚が通常よりも“余っている”ためです。
・伸縮性
・皮膚の可動範囲確保
のため余裕がつくられていると考えられています。
スリムな体型の猫でもしっかり揺れます。
5. まだ謎が残っている理由
プライモーディアルポーチについては、
● 進化的な証拠
● 比較解剖学
● 行動学
がまだ十分に研究されていないため、
“ひとつの結論に絞れない”というのが現状です。
ネコ科全体の研究は進んでいますが、
ポーチ単独の機能は未確定の分野に位置しています。
6. まとめ
猫のお腹のタプタプ「プライモーディアルポーチ」は、
さまざまな説がある一方で、現代でも完全な結論が出ていない“不思議な器官”です。
● 伸縮サポート
● 内臓保護
● 脂肪貯蔵
● 進化の名残
こうした複数の役割が組み合わさって存在している可能性が高いと考えられています。
【コメント】
このタプタプが可愛いんだよ
